複式簿記覚書

慣れちゃえば簡単なはずだけど入り口ではまった時のために

○ 振替え伝票単体のイメージ。
日付 04/01/25 伝票番号
借方 金額 貸方 金額 適用
光熱費 5,000 現金 20,000 1月分電気代
事業主貸し
生活費
15,000     1月分
       
借方:お金の行き先
貸方:お金の出元
適用:備考欄
科目:例)「光熱費」「現金」「事業主貸し」、貸方借方に書き込むお金の動き先の区分名
補助科目:例)「生活費」、上の科目だけじゃ解り難いので補助として付ける区分名
 特に預貯金口座が複数ある場合や売掛先が複数ある場合は必ず補助科目を設ける
借方の総額と貸方の総額が伝票内で合っていれば、科目数が違っていても良い。
借方や貸方が複数の科目にわたる場合(例では借方が複数)を諸口と言う。
これ以下は帳簿イメージで伝票番号で同一伝票内の記載か判別できる。適用は省略。
○現金売上げしたとき
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 現金 10,000 売上げ 10,000
04/01/26 貯金口座 10,000 現金 10,000
説明:
 単純に売上げを、事業現金に入金し、必要に応じて口座に預貯金した場合はその記載をする。
○掛売が生じて、回収したとき
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 売掛金
A社
10,000 売上げ 10,000
04/03/10 現金(貯金口座) 10,000 売掛金
A社
10,000
説明:
 売上げを一度売掛金に振替て、その後入金が有った時に売掛金から振替える。
○掛売が生じて回収したけど振り込み手数料や為替・現金書留などの手数料を取られたとき
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 売掛金 10,000 売上げ 10,000
04/03/10 現金(貯金口座) 9,580 売掛金
A社
10,000
04/03/10 振り込み手数料 420    
説明:
 売掛金から実際の入金に振替えると共に、振り込み手数料で差し引かれた金額を同じく売掛金から手数料に振替える。
売掛から諸口で振替えても、個別に売掛から振替えても、自分の解り易い方法で良いと思う。
○事業資金(若しくは事業の現金)が足らず事業主が立て替えたり、貸し付けたとき
日付 伝票番号 借方 貸方
04/01/25 貯金口座 10,000 事業主借り 10,000
04/01/26 経費科目 10,000 貯金口座 10,000
04/03/10 事業主借り 10,000 貯金口座 10,000
説明:
 事業主借りから事業へ振り替えて経費等を出金し、後日同じく事業主借りへ返済する。
もっとも、返済しなければしないで、事業の負債資本が増えるだけなのでかまわない。
○事業資金(若しくは事業の現金)が足らず不足分を事業主が立て替えた場合
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 経費科目 10,000 現金 5,000
04/01/25 事業主借り 5,000
説明:
 貸方が諸口になる。
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 経費科目 5,500 事業主借り 10,000
04/01/25 現金 4,500    
説明:
 実際に事業主が直接現金で支払って、どうせショートしているのだから切りのいい金額を事業が借りたことにしても良い。
ただし事業の財布にお釣分の差額現金をちゃんと入れておかないと駄目。
○生活費を使ったとき
日付 伝票番号 借方 貸方
04/01/25 事業主貸し
生活費
10,000 現金(貯金口座) 10,000
説明:
 生活費の分を事業から事業主貸しへ振り替える。補助科目で生活費科目を作った方が解り易い。
個人事業の場合、普通は返済しないで事業及び個人の所得として申告する。
○諸口で実際の預貯金通帳の記載と合わせる
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 事業主貸し
生活費
15,000 貯金口座 30,000
04/01/25 地代家賃
事務所家賃
10,000    
04/01/25 通信費
電話代
5,000    
説明:
 月末に生活費や事業が借りている家賃などを纏めて預貯金から振替えや引き落としするときは、貸方を一つだけ記載し借り方を諸口とする。
伝票に書ききれない場合はどうしようもないけど。
預貯金出納帳が以下の様に表示され通帳の記載と合うはず。
日付 伝票番号 借方   貸方  
04/01/25 諸口 30,000 貯金口座 30,000

固定資産の減価償却

○毎月毎年償却していく細かい奴は、ソフトに任せよう。
少額減価償却資産の必要経費算入
法令:措法28の2
平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に、取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合には、取得価額の全額の必要経費算入を認める措置を講ずる。
例えば29万円の設備を10台購入してもOKです。
年末の決算のときに、決算科目で
日付 伝票番号 借方   貸方    
04/01/25 減価償却費 450,000 機械器具部品 240,000 測定器:オシロスコープ
04/01/25     機械器具備品 210,000 開発機材:ROMライター
減価償却資産の名称等 面積又は数量 取得価額 償却の基礎になる金額 償却方法 耐用年数 償却率 本年中の償却期間 本年分の普通償却費 特別
償却費
本年分の償却費計 事業専用割合 本年分の必要経費算入額 未償却残高  
測定器、他   合計450,000 明細は
別途保管
- - - - - - - 450,000 - 借法28−2
/   / / / / /             450,000      
後一年だけ使える。
注:他にも特例による特別償却が事業種別ごとに有るので、流石にそれは税務署で聞くか、「青色申告決算書の書き方」を読むしかないです。

トップページへ戻る

目次ページに戻る

mail to: web master