スキャナーの分解調整にトライ |
なんだかピントが甘いなとは思っていたのだが・・やっぱりきれいが一番 |
エプソンのGT-5500というスキャナーを使っているのは前回書いたとおりだが、このスキャナー購入当初からピントが甘く、画像読み込み時に「輪郭強調+2(最大)」としていても144dpi以下では、1/2以上に縮小する画像でなければ使い物にならなかった。
特に付属のOCRソフトは300dpiでもかなり認識ミスをする始末だった。本当は、もっと良いソフトなのに・・・実は今回、会社のホームページを作る際にイラストなどを等倍で読み込む必要が有って、かなり困ってしまった。
そこで、分解調整にトライしてみた。
こちらが上面の原稿台(ガラス部)を取り除いたところ。上面ヒンジ部に2本と底面から2本のネジを外せば簡単に外せる。また、写真は基盤などが見えるようにヘッド部分(左側の黒くて緑の基板が付いているやつ)のカバーは外してある。
大外の金属枠が最終的な機械精度を握るのでこの部分やネジには絶対に触れないほうが良いと思う。
右上にちょろっと見える配線がモーターとインジケータLEDへの配線。調整作業時に何度も原稿台を取り外すので、手間がかからぬようLEDの配線は底面の基板部コネクターから外してしまった。
こちらが底板を外したスキャナー底面。上部が制御基板・右が電源基板・下部がヘッド部の駆動モーター部。上部の基板からLEDへ配線が伸びている。
こちらが、最初に出たヘッド部の拡大。上面基板が冷陰極管用のインバータ関係・側面基板が一次元CCD基板。
で、問題の調整だが上部基板の中央部に穴が有るのが見えると思う。これがレンズ部の押え兼微調整ネジである。私の場合若干緩んでいたようなので増し締めを行うとそれだけで画像が少ししっかりした。
たぶん。画像取り込み時にレンズが振動していたか、増し締めでレンズの光軸が良いほうにずれたのだと思う。さらに、側面のCCD基板のネジを緩めてネジ穴がセンターに来て、ヘッドのフレーム部から基板の左右の高さ(位置)が同じになる様におおざっぱにセンター合わせを行う。これでかなりピントが合ったが左右で少しピントに違いが有った。
その後、ネジを片方ずつ緩めてそれぞれ交互に0.2mm程度ずつ動かし、ピントが合ってかつ、原稿の左右でピント・濃淡・ボケが合うように追い込んで終了。
テストベンチとテスト原稿が有れば良かったのだが、今回は方眼紙(ボケと歪みを見る)・東京都清掃局からのお知らせ(笑。いろんなサイズの文字や絵が載っていたんでボケ具合と左右バランスを見る)・マイクロソフトファーストステップガイド(ボケと解像度や色味を見る)と手元に有ったものを使ってみた。
そしてこれが結果
1番上が調整前に72dpiで読み込み後2倍に拡大したもの。
シャープフィルターなど掛けると潰れてしまう。2番目左が調整後に全く同じ作業で読み込んだもの。
右が読み込み時輪郭強調+2、読み込み後PhotoShopでシャープ強フィルター。最下段が144dpi読み込み時+2、読み込み後シャープ強して等倍。
調整前 72dpi x2 調整後 72dpi x2 同 輪郭強調読み込み
+読み込みシャープ強見本 144dpi 等倍 見て分かるとおり調整前は、シャープフィルターなど掛けられない状況だったのが、調整後は等倍もしくは以下で使うのであれば特に輪郭強調をしなくとも使えるレベルになった。
これが本当の性能だろうが、新品を購入したのになんで調整がずれていたのだろう??もっとも私も今まで気づいていても調整の必要が無かったけどね。でもひど過ぎだよEPSONさん
同じ機種をお持ちの方で、同様に悩んでいたら。安価なスキャナーだからと諦めずフラットベットスキャナー本来の性能が出せるようにメーカーに調整に出しましょうね!
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