UPS導入&複数台で共有使用中
 オムロンのUPSを購入した。WinNT機とWin95機での共有ケーブル作成。

前回、バラしてしまった通り密かにUPSを購入していた。

PCのバックアップもさることながらルーターと多機能電話を停電時に途切れることなく使いたいな!という久しぶりに確りした?購入の動機であった。決してオムロンダイレクトで旧製品が特価販売されていたので衝動買いしたということではないと思ってほしい。PC2台とモニターで5分以上バックアップできるように一応計算はした。

最近のTAやルーターの中には乾電池やニッカッド電池でバックアップされて停電時も使用不能にならない機種もあるが、わが家のYAMAHA-RTA50iは外部での対策が必要であった。

で、購入したのはオムロンのBX750だ。こちらの後継機種に比べてモジュラージャックのサージ保護機能が無く筐体色が白い。

これで、停電や瞬断も大丈夫と安心してビールを飲みながら、はっ!と気づいたのが以下の問題

サーバーの様に基本的に24時間動いているPCが一台でもあれば、そのPCでUPSのバッテリー電圧低下を検知しネットワーク経由で複数のマシンをシャットダウンできると思うのだが、わが家の場合「NT機のみ作動」「95機のみ作動」「両方作動」「両方お休み」と単純には行かない感じ。もっともセキュリティー上の問題と成るかもしれないので、それぞれのPCにハード的に信号を入力したほうが望ましいのは言うまでもない。(詳しくはこちらでも見て欲しい)

上記の条件から、2台のPCをUPSにブランチ接続させ停電時のOS終了処理はさせるが、UPSは停止させないケーブル・若しくはジャンクションボックスを作成することにした。

で、PCとUPSがどのような動作をしているかというと、WinNT標準UPSサービスやomronのUPS付属のソフトの場合はPCのCOMポートを利用して下図の通り簡単な通信とシーケンスが組んである。

WinNT標準UPSサービス対応を謳われたUPSがNTモードで動作する場合は皆このような動作をしている。ただし、UPSメーカーが販売する高機能ソフトの場合バッテリー残量などをリアルタイムで表示するためにちゃんとしたシリアル通信を行っているものが多い。

では、信号線をすべてパラレルに結線すればいいかというとそうは問屋が卸してはくれない。 

この手のUPSの場合シーケンスは簡単なのだが、UPS側の信号はFA屋さんが言うところの無電圧接点(弱電屋さんが言うオープンコレクター)で出力される。要するにRS232ではなくただの接点なので、COMポートに正しく信号が検出されるように電源をどこぞから供給しなければならない。
WinNT標準のUPSサービスを使用できるUPS及び接続ケーブルの場合、一般的にCOMポートのTXDから-12V(要するにロジック1)を送出させて、それを−側の電源としている。同様に+12VはRTSから取り出している。下図参照。
したがって電源となる信号線同士が喧嘩しないようにしなくてはならない。

また、懸案の2項目UPSをPCから停止させないためには、このUPSの場合DTR信号線を切断してしまえば、PCからUPSに信号が伝わらないためUPSはバッテリーが空になるまで動き続ける。(それ以外にも機器保護のタイムアウトとか発熱とかで停止の恐れもあるけど、一般に30分程度は持つので日本の電源事情からすれば問題ない)

単純に電源となる信号同士の競合をダイオードなどを使用して避ければよいかというと、それも駄目だった。WinNTは標準でUPSサービスを持つため問題ないが、Win95(98も)標準ではサポートしていないためUPSメーカーのソフトを使うことになる。そのためにUPSに付いてきたソフトが「MEGATECのRUPS」だった。

こいつがちょっと曲者でUPSの接続ポートを自動認識するようになっていた。自動認識動作自体は、先ずCOMポートのRTSを-12Vとして次に+12Vにする、CTSとDCDが同じように変化すればUPSが正常に接続されて正常に動作していると見なしているようである。それが何が問題かと言うと単純にブランチ接続した場合RUPSを導入したPCを2台目以降に起動するとUPSが認識できない場合があった。

わが家PCの場合、単体でのソフトの動作自体も若干の問題が有りCOM2に接続するとUPSを認識しないことがあった。また、UPS接続COMポートの手動指定も出来ることは出来るのだがUPSを認識しないと設定画面にたどりつけないという基本的な問題も有った。

で、2回の試作実験の後、完成したのがこれ。こんな感じでコネクター内に組み込んだ。
抵抗やダイオードが変な輝きを見せているのは絶縁用にポリエステルフィルムで包んだから。試作時の写真なので抵抗値は気にしないように。

今回は笑い話が無くて申し訳ない、「おいらプロだもんね、ほっほほいのほいっ!」と作ったらものの見事にトラップに填まってしまって本気になってしまったもので。。。

今回の反省は、回路をよく見ると当たり前の考え方なのだが、今までWinNTでしかUPSを使っていなかったので、まさかUPS自動認識なんておせっかいな機能があるとは全くもって気がつきもしなかった。。。初心が大事。

全体の接続や動きが見たい方のために一応総回路図を付けときます。ちなみに回路図上の終端抵抗は一般的な値で概ねプラスマイナス2Kオーム前後の範囲の物が多いです。

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